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14年8月1日
近年のいじめ、子どもの自殺、体罰、学力問題など一連の教育荒廃への教育委員会の対応にたいして不信感と困惑が高まっている。地域の教育行政に直接責任を持つ「合議制の執行機関」として自覚、自主性、主体性、教育政策作成能力などの欠如が今日の状況を生み出していると指摘されている。 戦後、60余年を経ても、教育関係者の中には未だに、教育は国から与えられ、指示されるものだと言う認識が根強く支配している。 文部科学省→都道府県教育委員会→市町村教育委員会と云う上意下達の指示、命令が市町村教育委員会を形骸化し、上からの指示待ち、他者任せの状況を生み出す元凶になっている。 安倍内閣が進める教育改革、法制度の大改定は、いじめ、不登校、学力問題など、今日、日本の社会が抱えている構造的な教育の諸問題を恰も現行の教育委員会制度の問題に転化し、国家、地方自治体の首長が直接教育を支配する道を法制化し、教育現場に混乱を生み出すものである。 住民が教育委員候補を選び、首長がその選挙結果を尊重し教育委員を議会の議決を経て選出した、中野区の教育委員準公選制は、いじめ問題などに、区民と共に取り組み本来の教育委員会の在り方を提起した。 密室と言われる隠ぺい体質を無くし、学校、教職員、児童・生徒、地域住民に開かれた教育委員会が今、求められている。 さて、5人から構成される合議制の教育委員会は、地域の教育を左右する大きな権限を与えられている。教育委員長・教育長の選出、教科書の選定、校長・教職員の人事、請願、陳情の審議、教育課程、学区の選考、学校の統廃合、公民館等教育機関の設置、学力テストの実施など広範な分野に及んでいる。現行法を改定し、実質的にこの権限がすべて首長に委譲されることは、政治が教育を支配した戦前の教育に逆戻りするとも言える。具体的にどのようになるかは、次回に。 松崎頼行 |
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