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10/10/10
「国民健康保険運営協議会」が8月11日(水曜日)に行なわれました。協議事項は平成21年度の特別会計歳入歳出決算、条例の一部改正、平成22年度埼玉県国保協議会西部ブロック国保強化推進大会提出要望の3件です。 3点目の国保強化推進大会では「新たな高齢者医療制度と国保の広域化について」の講演が予定されていました。 国保の広域化と高齢者医療制度との関係は何でしょうか。現在、県単位で運営されている後期高齢者医療制度は政権の交代とともに制度の見直し、問題点は改め、利点は残し、更に後期高齢者医療制度の廃止を契機として国保の広域化を実現していくという計画です。現在は各市町村で国保の運営がされていますがこれを県単位にして統一した保険料にしようということです。そして、国保強化推進大会で坂戸市の国に対する要望提案事項は、「高齢者医療制度改革において、国民健康保険の負担増とならない制度とされたい」というものです。 国保の広域化によってどんなことが起こるのか全国に先駆け動き出した大阪府の記事から抜粋現在市町村が運営している国民健康保険(国保)で、大阪府と府内市町村が7月22日、府内統一の保険料を設定し、年内をめどに大阪府が新制度を設計することで合意しました。都道府県で統一の保険料に向けた具体的な動きに踏み出したのは、全国でも初めて。払いたくても払えない高い保険料が大阪でも大問題になっている中、府内統一になれば保険料の引き上げは必至。橋下大阪知事らの強権的なやり方に対して、大阪社会保障推進協議会(大阪社保協)はじめ運動団体が抗議の声を上げています。 綛山(かせやま)哲男副知事は、協議の席上で、府による統一保険料の決定は、国保法を改正しなくても可能と説明。「府で強いリーダーシップを発揮して、ぜひ広域化で、大阪府一本でやっていただきたい」(多田利喜・富田林市長)などと、橋下知事に「期待」する発言も目立ちました。 合意内容は、市町村が実施している一般会計からの繰り入れをやめ、減免制度もないという前提で、府が制度設計や保険料試算を行うというものです。 一般会計からの繰り入れを無くすため、国保料の値上げ、保険証の取り上げ国民健康保険会計への繰り入れ(法定外)は、2008年度では府内で7自治体を除いて行っており、総額約297億円(うち大阪市が約172億円)に上ります。これをやめれば、どうなるのか。橋下知事が、はっきり語りました。「繰り入れをやっている団体(市町村)は、保険料は上るが、『大阪府が決めた方針』ということで耐えていただけるかどうかだ」 約6億4千万円(2008年度)を繰り入れている吹田市の阪口善雄市長は「一元化されたら吹田市民の保険料は高くなると思うが、やむを得ない」と述べ、「各市町村が繰り入れしている。これを無しにしたいということだ」と、統一保険料の狙いが国保会計への繰り入れをなくことにあることを、あからさまに語りました。 国民健康保険制度は1984年に国庫負担が、医療費の約半分から給付費の半分という制度改悪が行なわれたが、もう1つ大きな原因は、国保加入者が自営業者、農家などから、年金受給者、非正規労働者など低所得層が大きく増加するという加入者の構成が変化しているのに、それに見合う財源の手当てをしてこなかったことに、高すぎて払えない保険料という事態を生み出してきました。 統一保険料を強行すれば、保険料を払えない人はさらに増え、広域化によって滞納者への制裁措置である資格証明書の発行は、いっそう機械的に発行されるでしょう。無保険の人、医療自体が受けられない人が増えます。橋下知事は「持続可能な制度」と言いますが、制度が保たれても、人を救えないのなら、制度の意味はありません。 「持続可能な制度」というが「国民滅びて健全財政残る」という事態になりかねません。 |
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