日本共産党坂戸市議団と日本共産党坂戸市委員会は、昨年12月25日(金曜日)に、坂戸市2010年度予算編成にあたって、次の市民要望書(第1次分)を伊利仁市長に提出しました。
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その前文では、民主党を中心とする政権が誕生した背景を述べ、その後の経過は沖縄の普天間基地撤廃や後期高齢者医療制度廃止などは自らのマニフェストから大きく後退し、政治と金の問題や、官僚答弁を法律で禁止するなどと、いわゆる「事業仕分け」も実態とかけ離れた内容に国民の批判も上がっている。
特に、地方自治体にとり自公政権が削減し続けた「地方交付税の復元」は重要であるが、同党が主張する「地方主権」等含め依然不透明な点が多いと指摘しました。
そして、本市の「財政健全化計画」(案)は、歳入、歳出全般にわたり市民に痛みを強いる内容である事を指摘し、市民の生活実態は厳しい経済情勢の長期化と、旧政権のもとでの福祉、教育の後退は市民生活に深刻な影を落としている。よって、地方自治体は市民にとって最後の砦であり、予算編成に当たっては地方自治の本旨である「市民福祉を守る」という視点が必要であると指摘しました。
要望項目(第1次分)の内容
1.福祉関係
- 扶助費の上乗せ分削減は行なわないこと。
- 国民健康保険特別会計への法定外繰出し金は削減ではなく増額すること。
- 福祉関連施設には、指定管理者制度を導入せず、行政の責任で行うこと。
- 障害者自立支援法による障害者本人の負担について、市独自の軽減措置をはかること。また、レスパイトサービスについて市独自に利用者負担の補助を行なうこと。
- 市内循環バス料金については、「福祉」の観点から現状の料金体系(100円均一、高齢者50円負担)を維持し、利用者増に応じた増便を検討すること。
- 生活保護は憲法25条の立場に立ち、全ての希望者に申請書を交付し、受給抑制はしないこと。また、相談者の人権を尊重すること。
- 保育料は、子育て支援の立場から国基準にとらわれず引き下げること。
- 多子・母子・父子家庭及び障害児家庭の生活実態に合わせて、保育料を軽減すること。
- 老朽化が進んでいる保育園の施設改善を計画的に行うこと。
- 入所児童数70名をこえる見込みの学童保育クラブについては増設を早急に実施すること。
- 全保育園内にエアコン設置を計画的に進めること。
- 保育園の障害児保育を充実させること。
- 学童保育で障害児対応が可能となるよう必要な援助をすること。
- 家庭保育室に対する市の援助を拡充し、運営の安定化をはかること。
- 通院の子ども医療費無料化を中学校卒業まで計画的に拡大し、子ども医療費の窓口払いを無くすこと。
- 「社会福祉協議会」の生活つなぎ資金を増額すること。また保証人無しでもすぐに貸し出せるようにすること。特に、生活保護受給者の当制度利用は保証人なしでも借り入れが出来るように早急に改善すること。
- 年間10万人を超える利用者のあった「せせらぎ荘」を早急に再開すること。
- 坂戸市が世代間交流事業として位置付け、現在北坂戸中学校内で活動している、いきいきハウス「にぎやか」と「フレンドシップ教室」さらに「世代間交流教室」については、同校が泉中学校に統合されるという新たな状況のもとで、その重要性に鑑み、今後もそれぞれの活動が充分保障されるように活動場所の確保を行なうこと。また、さらに世代間交流事業の全市的発展のため努力されること。
2.教育関係
- 学校の備品・消耗品については、各学校現場の必要に応じて増額をはかり、「枠配」はとりやめること。
- 学校給食の単独校調理方式を堅持し、調理の業務委託の拡大は避け、公費調理員を補充し公的責任を果たすこと。
- 教育的見地からも地元農産物を学校給食に本格的に取り入れること。当面、モデル校を設定し実施すること。(本市農業の活性化にもなる)
- 図書支援員の充実のための予算を確保すること。
- 上谷小学校の桜の根による囲い塀の破損を早急に直すこと。
- 小中学校に洋式トイレを各階に1基は設置すること。
3.その他
- 地域産業育成は、市の活性化と自主財源確保の観点から重要であり、各商店街等に展望を与え、支援体制を充実・強化すること。
以上が「福祉、教育」に関する緊急の第一次要望書ですが、今後、第2次分をまとめ提出予定です。
1月29日(金曜日)には、議員全員協議会で坂戸市の「2010年度予算概要」が示される予定になっています。
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