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9月議会、議案否決!

09/10/06

 8月下旬(28日前後)の新聞各紙が「坂戸市の伊利仁市長が財源不足を理由に斎場建設基金(約8億7千万円)を廃止」と伝え、「斎場建設は市民要望が強いが、市を運営する基金が枯渇状態なので仕方ない」という市長見解は坂戸市民に大きな衝撃を与えました。

 9月坂戸市議会には、この内容の議案が提案されたのです。つまり、約8億7千万円の「斎場建設基金」を含む4基金(斎場建設基金、公共施設整備基金、市債管理基金、都市整備基金)を廃止し、「斎場建設基金」を「坂戸市火葬場整備基金条例制定として議案で提案」に変更して金額を1憶円(補正予算で歳出)に減額する。そして、残りの金額は、補正予算の財政調整基金(自由に使える基金)に組み入れて、約7億2千5百万円(4基金の合計)を今後の財政運営に活用するというものです。

 国の「地域活性化・経済危機対策臨時交付金」を活用した今議会の議案・平成21年度坂戸市一般会計補正予算の一部(約6千7百万円)に使うというものです。

 日本共産党坂戸市議団は、斎場建設基金廃止に関連する次の3議案、

  • 平成21年度坂戸市一般会計補正予算を定める件
  • 坂戸市火葬場整備基金条例制定の件
  • 坂戸市公共施設整備基金設置条例等を廃止する条例制定の件(坂戸市都市整備基金・坂戸市斎場建設基金・坂戸市市債管理基金を含む)

に反対しました。

3議案とも賛成少数

 採決の結果、3議案とも反対14名・賛成9名により、賛成少数で否決されました。

反対14名

日本共産党坂戸市議団 4名

公明党 4名

  • 高野宣子、吉岡修二、古内秀宣、藤野 登

平成会 3名

  • 井上勝司、中島信夫、小澤 弘

無会派 2名

  • 石川 清、宮崎雅之

社民・民主の会 1名

  • 栗原博之

賛成9名

緑政会5名

  • 森田精一、小川達夫、水村義篤、加藤則夫、石井 寛

平成会3名

  • 神田久純、原島留男、飯田 恵

社民・民主の会1名

  • 武井 誠

平成会から4名脱会

 採決の後に、最大会派の平成会の6名の内4名が脱会し、井上勝司、中島信夫、小澤弘議員の3名が民政クラブへ、飯田恵議員が無会派になりました。

なぜ財源危機に?

 小泉構造改革のもと「三位一体改革」により、国からの地方交付税は毎年削減されました。坂戸市では平成11年度比で平成20年度は約29億円も削減され、加えて、今回の経済危機のもとで法人税が予算額を大きく下回り、これが、市の財政運営に大きな影響を及ぼしたことは事実です。

 そして、平成13年には基金積立金は約30億円あったものが毎年取り崩され、平成20年度では約2億円になりました。

 本市は、国民健康保健税が大幅値上げされ、増化する滞納者へのペナルティとして健康保険証の取り上げや資格証明書の発行を進めています。また、子ども医療費無料化制度(窓口無料化含む)も近隣自治体と比較し大きく立ち遅れています。

税金の使い方は?

 しかし、(仮称)坂戸スマートインターチェンジ建設や圏央道を含めた周辺開発事業が進められ、4ヵ所の土地区画整理事業が同時に進められるなど、「投資的経費」が増える傾向にあり、こういう状況下での税金の使い方が問われます。

坂戸市議団の態度

 日本共産党坂戸市議団は、こうした議案に対して、

  1. 「斎場建設」は市民にとって強い要求である。約8億7千万円の斎場基金を廃止し、火葬場整備基金として1億円に減額することは、市民要求を後継に追いやることになる。また、今回の提案には今後の斎場建設の展望が示されていない。
  2. 基金が枯渇し、今後の市運営のための措置としているが、まったく場あり的で、一時しのぎの対応にすぎない。9月17日に示された「坂戸市健全化のための計画」も、従来の「行政改革」の一般的項目の羅列にすぎない。
  3. 職員の定数削減などは限界に来ており、これらを含む「義務的経費削減」ではなく、今こそ、スマートインターチェンジ建設などの「投資的経費削減」を進めるべきである。

との指摘を行ないました。

 そして、平成21年度坂戸市一般会計補正予算には市民密着型の事業が含まれていますが、補正予算全体としては認められないとして反対しました。

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