日本国憲法は、所謂満州事変から1945年8月15日までの、つまり15年戦争についての真摯な反省にたって制定されたものである。
15年戦争が、アジア諸国民に言語に絶する惨禍をくわえたことは、思想信条にかかわりなく歴史の事実である。
日本の輸出・輸入総額の45%以上はアジアであり、中国との貿易総額はアメリカのそれを大きくこえている。
こうしたアジアでの日本の立場は、15年戦争を反省し、徹底した平和主義を貫いている憲法九条に支えられるものだ。
しかし、05年度政府予算案の軍事費総額は、5兆円近く計上され、イラク派兵費は、防衛庁が求めていた額が計上され、海外派兵型に重点が置かれている。
このようなもとで、坂戸市05年度予算案に自衛官募集事務が法廷受託事務として計上されなければならないことは、地方分権がさけばれているとき由々しきことだと強調。そして今年は戦後60周年・被爆60周年の節目の年であり、国連創設60年でもある。
国連が創設され、そこでの第1号決議は「原子爆弾の廃絶」だった。2000年5月、核保有国も核廃絶の「明確な約束」に合意している。この約束を実行させていく世界的な運動の年が今年だ。
といったことを紹介しながら、05年度坂戸市予算編成にあたって「平和行政」についての位置づけと内容について質疑しました。
「広島平和記念式」への市民参加をはじめ、これまでの平和事業を進めていくとの答弁がありました。
これを受け、市庁舎正面前の「平和の祈り」ブロンズ像なども活用し節目の年にふさわしい平和行政をすすめるよう要望しました。
政府は「公共事業は減っている」といっているが、減っているのは住民にとって必要不可欠な事業であって依然として日本は、世界と比べてもはるかに多いのが実態です(グラフ参照:日本の公共事業はフランスの3倍、イギリスの12倍(教育、福祉施設など除く。GDP比)。財政制度等審議会への財務省の提出資料から(2004年10月25日)。土地代、道路公団など公企業分は含みません)。
そこで坂戸市の予算編成にあたって、公共事業をどのように位置づけたのか質問しました。
「平成17年度当初予算における投資的経費は、駅東通線道路築造工事の着手、準用河川谷治川の改修に基づく橋りょう架替え工事の実施、北坂戸陸橋・北坂戸中学校校舎の耐震補強工事の実施などによって、前年度比28.0%増の18億7,191万4,000千円を計上している。
これらの事業は、市民生活の安全と利便性向上のための施設整備である。
今後も、財政の健全化に配慮しながら、緊急性や費用対効果等を勘案し、都市基盤の整備や既存施設の改修を計画的に実施していく」といった答弁(要旨)がありました。
これに対し、あらためて「国政にそった公共事業は絶対に避け、自治体本来の仕事である福祉、教育を大事にする予算を!」と強調しました。