大山しげる議員
坂戸市6月定例議会における一般質問を、6月19日(木)に行ないました。総務行政・福祉行政・教育行政の3つの分野についての質問と答弁の概要は次のとおりです。
自治体は、住民福祉の向上、
住民の生命・財産を守ることが重要
有事法制と自治体との関わり(総務行政)
アメリカが引き起こす戦争に日本国民を強制的に参加させる有事3法案は、6月6日に参議院本会議で採決が強行され、可決成立となりました。「武力攻撃事態対処法」などの有事3法と自治体との関わりについて2点の質問を行ないました。
【質問】
この有事法制に対し、昨年の6月議会で自治体からの意見表明をすると答弁されていたがその経過は。
【答弁】
県と11自治体で構成されている埼玉県基地対策協議会を通じて、地方分権の基本理念の尊重等を総務省に要望した。
【質問】
成立した有事3法と自治体との関わりをどのように捉えているのか。
【答弁】
「武力攻撃事態対処法」に自治体の責務および役割分担が規定されているが、具体的には「国民の保護のための法制」の中で定められる。
【要望】
自治体は住民福祉の向上を図ることを究極の目的とし、住民の生命・財産を保護することが重要な存立目的となっているので、国民保護法制に向けこの立場で自治体としての意見表明をすべきと要望。
市内全域で、気軽に子育て相談が
できるように、子育て支援を要望
子育て支援のいっそうの充実を(福祉行政)
最近発表された全国の合計特殊出生率は1.32で最低記録を更新しました(坂戸市は一昨年度、1.20でした)。さらに今後はいっそう低くなることが予想され、「少子化」対策として、子育て支援の充実が求められます。3点の質問を行ないました。
【質問】
市が考えている「子育て支援」 の現状と「子どもの権利条約」との関連は?
【答弁】
若い世代が安心して子どもを産み育てることができるまちづくりをめざし、必要な環境整備を進める。「子どもの権利条約」の精神を踏まえていく。
【質問】
「ひとり親家庭」の現状、対策は?
【答弁】
平成12年の国勢調査では、父子家庭63世帯、母子家庭458世帯。国・県と連携しながら、ひとり親家庭の生活の安定と、その福祉の向上に努めている。育児相談は誰でも気軽に相談できるようにしている。
【質問】
「子育て支援センター」の充実、市内全域への対応の方策は?
【答弁】
月平均9件の相談を受け付けてきたほか、週1回の「あそぼう会」の開催や一時保育サービスを行なっている。市内各保育園でも「ふれあい保育」の開催・子育て等の相談事業の実施・交流事業の展開をしている。
【要望】
本市の「子育て支援センター」は市内中心部の坂戸保育園にありますが、坂戸市の地形は東西に長く、小さいお子さん連れの方が気軽に相談できるように市内全域で子育て相談の活動を展開してほしい。また、それらの事業について広く市民にPRすることも必要。
数多い「不登校」の解決のために
「緊急対策委員会」を設ける
子どもたち一人ひとりに行き届く教育を(教育行政)
昨年度から、学校教育には、新学習指導要領の本格実施をはじめ5日制など新しい試みがいくつか始まっています。そうした中で、学校現場の教職員は、児童生徒一人ひとりに行き届いた教育をめざして努力しています。1学級の人数を少なくしていくことを見通しながら、低学年サポート事業などをいっそう充実させていくことが求められます。
また、全国的には「不登校」が依然として増え続けており、本市では昨年度、小学校27名、中学校91名いました。本市の状況はどうなっているのか。解決策が求められるところです。
【質問】
介添員がいない障害児学級の担任が重度の児童の対応に追われ学級の機能に影響があるケースや、普通学級に特定の障害の児童がいて支援を必要としている例があり、障害児学級の介添員や「いきいき支援」の充実を求める声がある。対応は。また、低学年サポートなど一人ひとりに行き届く教育の方策は。
【答弁】
低学年サポートは全小学校に各1名の13名配置。「いきいき支援」は3名。障害児学級介添は12名配置。支援が必要と判断した場合には早急に対応する。
【質問】
「不登校」の出現率が小中学校とも、全国・全県より高くなっている。この現状を教育行政としてどう捉えているのか。また解決をめざす方策は。
【答弁】
このことを重大な問題として受け止め一層努力していく。「不登校緊急対策委員会」を設け、具体的な対応策を策定・実践していく。
【要望】
当面サポート事業の充実は必要であり進めてほしいが、行き届く教育のためには、生活集団の30人以下学級を実現していくことがベストであり、具体化を検討してほしい。
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