21年1月12日
64年前に三重県で起きた国鉄参宮線(現JR紀勢線)列車事故。鶴ヶ島市に住む東武東上線の元機関士大森一史さんが事故原因を突き止め、本を自費出版しました。(写真をクリックすると大きくなります)
タイトルは『参宮線六軒駅構内列車脱線転覆事故機関車乗務員無実の証明』。事故では修学旅行中の東京教育大(現筑波大)附属坂戸高校の教員、生徒が犠牲になっています。
退職後、この事故を知り、機関士としての経験と知見から事故の探究を開始。国立国会図書館で裁判資料等を精査し、現場に行き車両の特性や運転席から信号の見え方を検証。60年以上前のC51形蒸気機関車の力行・惰行を踏まえた運転曲線を作成し、天王寺鉄道管理局列車指令室の指令と照合。駅員の証言と指令の違い等を踏まえて事故原因を究明。
事故調査前から機関士に責任を負わせた国鉄。ずさんな捜査と裁判。大森さんは有罪とされた機関士の無実を証明したのです。当局の謝罪と、乗務員の名誉回復を願って出版された本は、犠牲者の墓参りを経て遺族・関係者に贈呈されました。坂戸中央図書館2階参考調査室で閲覧できます。
1956年(昭和31年)10月15日、三重県松阪市の参宮線六軒駅構内で、転覆した下り列車に上りの蒸気機関車が衝突。修学旅行中の生徒24名と教員3名、機関士1名、機関助士1名、地元乗客13名の計42名が死亡、負傷者64名を出す大惨事に。裁判では機関士2名が有罪となりました。
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