18年2月12日
埼玉県議会が昨年12月22日に可決した「原子力発電所の再稼働を求める意見書」が県民の怒りを呼んでいます。都道府県議会では初めての意見書で、賛成したのは自民党、県民会議。「原発再稼働反対」「再生可能エネルギーの推進」が大きな世論となっている中で耳を疑います。(写真をクリックすると大きくなります)
意見書は「エネルギー政策の基本は、安全性を前提」とし、温室効果ガスを伴わず、供給安定性と効率性を有す原発の稼働は欠かせないと断じています。これに対し、日本共産党の金子正江議員は「この立場に立つなら反対だ」と討論で主張。意見書はまた、「原子力規制委員会により、世界で最も厳しい水準の規制基準に適合している」と。しかし、愛媛県の伊方原発について、12月14日、広島高裁が「原子力規制委が新基準に基づき適合」としたことに対して「不合理」とし、再運転差し止めを命じる決定を出したばかりではありませんか。
福島第一原発事故から約7年が過ぎようとする今も、6万8千人が故郷に帰ることが出来ないでいます。埼玉に住み、福島を故郷に持つ者として、断固抗議し「原発再稼働反対」運動の前進への決意を新たにしているところです。
(日本共産党県議団HPより)
12月22日、定例会最終日において金子正江県議が、議員提出議案に対して反対討論を行ないました。
日本共産党の金子まさえです。党県議団を代表して、議員提出議案に対する反対討論を行ないます。
本意見書は冒頭で「エネルギー政策の基本は、安全性を前提と」すると述べていますが、この立場に立つならば、本意見書には反対する以外に選択肢はありません。
福島第1原発の事故から6年半が経過した今も、なお、6万8千人が故郷に帰ることができずにいます。原発は、ひとたび重大事故が発生し、放射性物質が外部に放出されると、もはやそれを抑える手段は存在せず、被害は、空間的にどこまでも広がる危険があり、時間的にも将来にわたって危害をおよぼし、地域社会の存続さえも危うくします。被害がどうなるかを空間的、時間的、社会的に限定することは不可能です。このような事故は、他に類をみることができません。
だからこそ、原発再稼働に反対する声は、産経・読売新聞を含めどの世論調査でも過半数を超え、揺るがないのです。
意見書案には、「原子力規制委員会により、世界で最も厳しい水準の規制基準に適合すると認められた原発の、再稼働を進める」とあります。しかし、12月14日広島高裁は、伊方(いかた)原発について、原子力規制委員会が、新基準に基づき適合としたことを不合理だとして、運転差し止めを命じる決定を出しました。現在の原発技術は、本質的に未完成で危険なものであり、規制委の新基準では原発の安全性を保障することはできません。
安倍政権は、エネルギー基本計画で、2030年度に全電力供給の20%から22%を原発で賄う目標を掲げています。これは、30基程度の原発再稼働が、前提となっています。国民の命と安全を置き去りにした暴走としか言えず、これを推進するような意見書は絶対に認めることはできません。政府は「原発ゼロ」の政治決断を行い、原発の再稼働を中止し、すべての原発で廃炉のプロセスに入るべきです。再稼働させた原発は、停止を求めます。
坂戸市議団 info@jcp-sakado.net 電話 049-283-1331(内線)629 坂戸市委員会 電話 049-283-0318 FAX 049-283-0361