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九条の会が戦争を語り継ぐ会

14年9月12日

 台風接近で天候の悪い中、九条の会さかどが開催した「戦争を語り継ぐ 子や孫の時代へ」に、平和を強く願う33名の参加があり、69年間秘密裏にされてきた坂戸の風船爆弾工場について、初めて証言を聞く歴史的な会となった。

鈴木さんの写真:クリックすると大きくなります
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 鈴木弘さんは「勤労動員と風船爆弾工場の思い出」と題し、勤労動員で上福岡の火工廠での薬莢磨き後、東上線不通での歩く苦しさではなく、忘れた防空頭巾を取りに戻った物のない哀しさを語る。

 風船爆弾工場では、2人一組となりコンニャク糊で和紙の貼り合わせや乾燥作業だが、軍事工場のため憲兵の巡視があったことを工場長の息子として証言。親族・子にも秘匿してきた悩みながらの語りは、未だ戦争を引き摺る姿で印象的だった。

 坂戸で作られた平和紙芝居『大空襲の5日後に』(猪瀬さん原作・井出さん作・絵)は初演。「今も焼けた遺体の臭いが」と本人の語りは、消えることのない哀しみと苦しみ。戦争の体験だけは誰にもさせたくないと強く思った。

千代田 大久保俊秀

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