政倫審 平瀬議員が全面反論

日本共産党坂戸市議団 新さかど

19年12月24日(20年1月9日追加)

議員として調査は責務

 坂戸市議会の第9回議員政治倫理審査会が12月13日(金曜日)、30人ほどの傍聴者が見守る中で開かれました。

 台風19号の被害対応があったため約2ヵ月ぶりの開会。審査会には対象者の平瀬としひさ議員が出席し、自らにかけられた様々な疑義に対し「政治倫理審査会 審査請求事由への反論書」で全面反論しました。弁明は対象者本人に与えられた権利です。

 同議員の学校給食室調査に疑義があるとの審査請求事由を基に5月から続けられた審査会。教育委員会や議員本人への聴取などを交え、8回にわたって審査が進められましたが、実質審査は今回で終了。次回の第10回審査会(12月27日)で結論が出される予定です。注視しましょう。

 審査会冒頭、平瀬議員が「審査請求事由への反論書」を読み上げ、5点にわたって自らの主張を展開、「疑義」に対し反論しました。

  1. 学校訪問にあたっては、事前に市教育委員会との事前調整を行なうという明文化された規定は坂戸市議会には存在しない。
  2. 学校訪問にあたっては、「学校との直接調整でも構わない」との市教育委員会の見解を事前に得ている。
  3. 学校の調理室への入室は調理後の清掃時間である。食中毒の菌は接触による感染、調理室内の物品には触れていない。
  4. 市教育委員会は、自校調理方式の県内他自治体でも、調理後の時間なら入室を認めている事例(審議会での答弁)を挙げている。
  5. 今回の調査は、室温等の労働環境面や老朽化の面でも問題のある学校調理室を調査し、それを含め学校給食に関し一般質問で取り上げたもの。議員としての責務を果たすための調査であり、品位や名誉を損なうおそれのある行為ではない。

と全面反論しました。審査委員からは誰一人これに対する質問は出されませんでした。

 次回の第10回政治倫理審査会は12月27日(金曜日)10時から坂戸市役所3階の議員全員協議会室で開かれます。

※傍聴受付は、9時30分〜45分です。定員を超えた場合は抽選の予定です。

第9回政倫審を傍聴して

「質問なし」は「了承」か?

 私は政治倫理審査会のほとんどの回を傍聴してきました。ですから、今回の第9回で平瀬議員の読み上げた反論書に対し、一人の委員からも質問が出なかったことには驚きました。

 これまでさんざん平瀬議員の学校訪問には問題があったということを、多くの委員が発言してきたわけです。それを全面否定した同議員の反論書に対しては、覆すような質問を浴びせかけるだろうと予想しました。しかし質問は一切なし。

 これは同議員の反論内容を了承したということになります。委員全員が、同議員は政治倫理条例に抵触していないと認めたということです。12月27日の最終回では、そういう結論で終わらなければ矛盾が生じます。

 これまで30人程が毎回傍聴し、教育委員会も謝罪をしています。税金も使って10回も審査会を開いた責任は一体誰が取るのでしょうか?

西坂戸 後藤和夫


2019年12月10日

政治倫理審査会 審査請求事由への反論書

平瀬としひさ

 今回の審査請求事由では、「2校目以降、事前調整せずに学校訪問したこと」を問題としています。そして、この事前調整の対象は、教育委員会であることがその前文から読み取れます。

 ですが、「学校訪問時には教育委員会と事前調整する」との明確なルールを明文化したものは坂戸市議会には存在しないと認識しています。また、今回の学校訪問にあたって、教育委員会を通して依頼すべきか、学校へ直接の依頼で構わないかを、事前に教育委員会へも確認しております。その結果、教育委員会の見解は「どちらでも構いませんよ」というものでした。そのため、その相談、確認をした1校目は教育委員会経由で、2校目以降は直接学校へ依頼したものです。

 なお、同請求事由には、「2回目以降この事前調整が行わずに訪問したことを3月13日開催の議員全員協議会で認め、謝罪したと認識している」とあります。確かに私は3月13日の議員全員協議会で謝罪しております。この謝罪したことが4月10日に開催された議員全員協議会でも取り上げられたため、私の方で何に謝罪したのかを改めて説明しております。具体的には、学校長の不在時に訪問したこと、そして学校への連絡から間を空けずに訪問したこと、の2点への謝罪です。つまり、教育委員会への事前調整なしに学校訪問したことを謝罪したのではないということです。

 次に給食調理室への入室についてです。同請求事由では学校給食法第9条第1項について記載されています。それは記載のとおりかと思いますが、ただ、今回の入室は調理後の清掃時間であり、また、O157やノロウイルス等の食中毒は空気感染でなく接触感染であることから調理室内の物に触れていないこと、調理室は毎朝アルコール消毒してから調理作業が開始されること等、入室自体は問題ないと判断していることは第6回の政治倫理審査会で説明したとおりです。教育委員会からも、自校調理方式を採用している県内の他自治体でも調理室への入室を認めている事例が説明されました。この教育委員会の説明からも給食調理室への入室については問題なかったと認識しています。

 また、2019年3月31日付日本共産党坂戸市委員会発行の『新さかど』の記事に対し、「事前調整せず行った訪問調査が正当化されている」との指摘があります。この記事では、3月議会で学校給食の問題を取り上げたこと、それにあたっての学校や教育委員会とのやり取り、一般質問への答弁内容や、今後に向けての私の気持ちを掲載したのみで、「事前調整しなかったことを正当化した」記事ではありません。そして、前述のとおり、教育委員会との事前調整が必要との明文化された明確なルールは現時点ではないと認識しています。

 同請求事由での次の段落において、「4月10日に開催された議員全員協議会において…」以降の記載で、「平瀬議員から『給食室へ入室してしまった。これらのことに反省している』と説明がなされた」についても、前述した内容のとおりであり、謝罪したのは給食室への入室ではありません。

 最終段落において「坂戸市議会議員政治倫理条例第3条第1号に抵触する疑義を質すため」との記載がありますが、その第3条第1号は「市民全体の代表者であることを自覚し、その品位と名誉を損なうおそれのある行為をしないこと」となっております。今回の給食調理室への調査は、まさしく市民の代表として、労働環境的にも老朽化の面でも問題のある給食調理室を調査し、それを含め学校給食に関して一般質問で取り上げた、議員としての責務を果たすための調査であり、議員として品位や名誉を損なうおそれのある行為でないと判断します。

以上

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